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孔子にあられもない言葉を無理矢理喋らせる夕方

徹夜してそのまま昼まで書いて、追加シーンの戯曲を刷って、講義受けて、夕方から役者練習した。死んでしまう。

久しぶりに、練習以外の目的で大学を利用した。キャンパスを行き交う女の子の多くがとてもおしゃれだったことに驚く。おしゃれな場所だった。六年でだいぶおしゃれになったよ、この学校。一方講義では、マニエリスムという非常にどん臭い時代をやっていたのだった。

この時代はどういうものかというと、芸術におけるルネサンスの精神をレオナルドやミケランジェロ、ラファエロなどが達成してしまい、後続世代が「じゃあ俺たちは何をやればいいんだ」となり、形式主義かつとんち合戦という妙な状況に陥ったものだ。というと言い過ぎかもしれないが。名作、巨匠も多く生まれてはいる(イタリアからは離れるけど、特にグレコが凄い。個人的に)が、いかんせん不格好なので再評価されるまでに長い時間がかかった。いまだに全く評価しない人もいる。

「マンネリ」という言葉の元ネタとしても知られる。
でも当人たちは誇り高かった。

ところで、西洋美術史は、ギリシャ時代から古典美とヘレニズム化をずっと繰り返している、とする論がある。
端正な芸術がある時代に完成すると、その後次第に崩れていく。ルネサンスがヘレニズムを経てバロックになり、新古典主義が印象派を経て近代絵画になる。そして崩れきって人々が危機感を抱くと、再び古典化するという。

何か「神の見えざる手」みたいだ。
まあ、かつては「古典精神を復活させるための最先端技術」であった油彩自体が今は斜陽なので、世界崩壊でも起きない限り古典主義の時代はもう来ないだろうけど。
そういう事を漠然と、久しぶりに考えたのだった。油絵がなつかしい。そういえば最近ポエムも書いてない。
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難所突破

ひらめく瞬間は幸せだ。

朝から朝までアソシエーション

すごい高画質なクィーン拾った。


フレディなのかこれ? ヒゲにタンクトップor半裸のイメージしかなかったから衝撃。めちゃめちゃかっこええ。



同じ人らしいです。そういやクラプトンの若い頃の写真見た時も衝撃だったなあ。

クィーンは高校のころ、仲間のあいだで流行っていたバンドの一つで、私もブライアンをまねてコインでギター弾いて遊んだりしていた。でも十円玉じゃあの音はでなかった。

二稿、今日あげねば。

反抗期脳

非常に感動的なシナリオを思いついた。が、形式が難しくて発表する機会がなさそう。
最近、二稿に関係ないアイデアばかり山のように生まれて、面前の問題が難航しているという。ありがたいんだかなんなんだか。

だああああああっ

マイコー死んだ!! うっそお。
清志郎を超える衝撃。

フルメタルポンチョ

今朝、「神の啓示」系の夢を見た。大変重要なことを知ったか、あるいは思い出した気がして、これはぜひとも憶えておかねば、と思ったがあえなく忘却してしまった。残念。でもこういうことは、憶えてたら意外と大したことではなかったという場合も多いから、美しく忘れるほうがいいのかもしれない。

季節の変わり目だからか、少し調子悪い。お肌が荒れたり、目がはれたりしてる。目が腫れたのは、あるゲームのプレイ動画を見て感動して号泣してしまったせいかもしれないが。あるゲームというかクロノトリガーなのだが。そしてララのイベントなのだが。これはどういうものかというと、主人公たちの一人(ルッカという)にまつわるエピソード。ルッカさんは子供の頃、目の前でお母さん(ララ)が事故にあって足を失ってしまい、その事がトラウマになっているのだが、ゲームを進める上で特定の条件を満たすと事故が起きた瞬間に戻る事ができる(そしてやりようによっては、お母さんを助けられる)。ストーリー本筋には関わらないイベントだが、個人的にはクロノトリガーで一番心にくる場面だと思う。そしてルッカさんには酷だが、結局助けられなかった方がセリフやらなんやらが泣ける。
子供の頃リアルタイムでやってたときも「えーっ……」とは思ったが、今見返してみると悲しすぎるのだった。

スクウェアのゲームには良作が多い。しかしゲームの不毛さに気づかされたのもスクウェアの作品だったりする。中学二年のときにふと、「こんな事をしているうちに人生が終わってしまう」と思い、それ以来きっぱりとやめてしまった。
でもクロノトリガーに匹敵するようなゲームがあるならまたやってみたい気もする。暇なときに。

セラヴィー

ぐああああああああああああ落ちたあああっ!!
即興ゲームをやったときは「感動しました」と言われたのになあ……まあ、いい勉強になったわな。あの演出さんには機会があったらまたぜひ会いたい。

切り替えて二稿と作曲だな。

おかしなお昼

朝、五回くらい夢を見た。知り合いの女性がすごいごつい武士になっていた。私はカッパになっていた。夢で何回か行ったことのある山。

昼、某劇団のオーディションを受けにいった。とりあえず二次審査を通過。とても楽しかったなと。明日またある。

ファイファイ。

うし

二稿を書く!
俺は人間をやめるぞ!!




追記:ワード新しいバージョンだとファイルを開けねええええええええ! うわああああああああああああああああ!! 人間をやめた結果がこれだよ!!!

阿鼻叫喚! 恐怖のゼリー状おしゃれ娘

一秒間に一万発以上撃てる銃が開発されてるんだって。ものすごい密度の弾幕を張ってミサイルを撃ち落としたりするのに使われるそうな。へーっ。あとスマート弾という、誘導装置を搭載している弾丸(多分ライフル用)とかももうすぐできるらしい。ほーっ。そんなチート兵器がもう数十年して本当に出回ってきてしまったらミリタリーアクションが書きにくくなるなあ。今でも最新兵器はそうとう使いづらいので私はガン無視してるが。トイレットペーパーの話でも、本当はちょっとハープーン空対地ミサイルとか出してみたいけど、民兵戦闘レベルだとそれを使った側が絶対勝つのでうかつに出せない。自然にインフレが起こるまで待つ。

とかいうことをもじゃもじゃ考えているうちにちょっと忙しくなってきそうなのだった。しごときっちりでいきたい。

意外と使われるバッハ

最近、役者練習以外での主な作業はBGM作曲で、参考にちょろちょろ音楽を聴いたりしている。その際思ってることは、最近マイブームのバッハは作曲に応用するのは難しい、ということだ。彼の曲は対位法という、メロディーを二重三重に重ねて作る方法でなされていて、和音+メロディーで作られる和声法(我々が普段耳にする音楽はほとんどこれ)とは違う。和声法でもしっかり作るには大変な勉強が必要だが、基本を知ってればそれなりには作ることができる。しかし対位法は、聞いたり弾いたりして雰囲気は分かっていても、作り方が全然分からない。

とくにバッハは非常に技巧的な作曲をしてるので、少しでも手を加えてしまうとたちまちバラバラになる。模倣が不可能なのだ。
そして音の配列が多彩すぎて、BGMにはあまり合わない。

と思ったが、ファイナルファンタジーの戦闘曲を聴いていると、たまにバロック風の旋律がみられたのだった。特に6のラスボス曲の一部は、旋律が二重になっていてそれっぽく聴こえる。(それっぽく、というのは、実際は和声法に基づいているが、ちょっと聴く分にはそれっぽいということ)

それっぽい曲を作ってみたいが、しかし使い道はどっちみち限定されるのだった。

舞台の脳味噌に

夢を見た。芝居の練習というか、舞台がもう建っててリハーサルをしていた。中劇場ほどの規模で、役者も大勢おり、おっさんとかも居て学生演劇ではなかったような印象だ。そこでは私は鬼演出だった。役者をぶん殴って、小道具のアボカドを握りつぶしていた。何でそんなに怒っていたかというと、行きつけのバーが潰れてしまったり、自分が台詞の憶えが遅れているので腹が立っていたらしい。
殴る瞬間は、なんだか動きがスローモーションになってうまく殴れない。

O畠に現実で聞いた話によると、夢の中で、殴ったり、自分の体が素早く平行あるいは垂直に移動すると、脳にすごくストレスがかかるらしい。だから夢の中で何か殴ろうとしたり、全力疾走したりしようとしても、すごい抵抗を感じてスローモーになってしまう。余談だが、ある犯罪者の夢分析する際、その犯罪者がブランコをスムーズに漕いだ、という内容の夢が資料としてあがった。彼はその水平+垂直の動きに全く抵抗を感じなかったし、そのとき感情的にも何も感じなかったという。だからこの人は心がないと分析された。

目が覚めたら、全身筋肉痛になっていた。これは昨日のライブのせいか。ああいう状況も、「火事場の馬鹿力」が出てしまうような気がする。

開けセサミ

武蔵野美術大学がオープンキャンパスだったので、藍葉とともにゲリラ即興劇パフォーマンス「プロジェクト無敵vol2 少女になって何が悪い」を広場でやった。私は白塗り、藍葉は黒塗りで。ジャズ研の野外演奏をBGMにひたすら馬鹿なことをやっていたが、足を止めて見てくれる人はけっこういたし、ビラもけっこうはけたし、まあ大成功と言えるんじゃなかろうか。後半ドラゴンボールみたいになって、「オラに元気をわけてくれ!」の声にギャラリーがちゃんと応えて、みんな手を挙げてくれた。

偶然通りかかっただけの全然知らない人たちが、見てくれて笑っていただけるのは、独特の達成感がある。ゲリラということもあってか非常にスリリングで楽しいものだった。ビラ配ってたTモト君も突然アドリブで乱入してきたり。汗で溶ける白塗り。キスはガッシュの味。そして全精力を使い果たしたので帰った。あ、そういえばまた劇中で死んでしまった。生き返ったけど。されど人生は続く。ビールとみず菜サラダとやさしさをください!

パソ新調したのでこの一週間の出来事(ダイジェストで)

「試合開始!」司会の声が覚醒マイク越しに響き渡った。ちなみに覚醒マイクとは、声を覚醒させるマイクだ。私は即妙を抜いた。「勝負だ、クィーン・オブ・ザ・ストリーキング! ダブルスコッティ・油煙墨『うき舟』・即妙・八木重吉! すずめが とぶ/いちじるしい あやうさ/ はれわたりたる/この あさの あやうさ!」私の周りの空間があやうく歪み、その中から浮かび上がった一匹のすずめが波動砲を放った。「速攻か!?」岡本さんは叫んだ。「否、彼様子見。女王反応模索後、第二攻撃発動……外見攻勢、内実保守……其技通用可能?」「いまの私」ことクィーンは、後ろに控えた「あのときの私」こと伊右衛門と「このときの私」ことヴァンデルグシュタインに目配せをした。伊右衛門はあらかじめたてておいたお茶を振り撒いた。それにはトイレットペーパーの芯を溶かした繊維がふんだんに含まれており、空中に飛散した飛沫は波動砲を拡散して消滅させた。ヴァンデルグシュタインは私に向かって右手を突き出した。手のひらからは金属ナトリウムの粉末が吹き出し、空気中の水分と反応しながら爆炎となって襲いかかってきた。爆炎はすずめを吹き飛ばし、そのまま私に向かって一直線に向かってきた。「失敗也! 銀砦、早急第二攻撃!」「勘違いするな!」岡本さんはアンを思い切り殴りつけた。「まだ銀砦君のバトルフェイズは終了してない!」「そうさ!」私は即妙を振り、空気をさらにあやうく歪めさせた。爆炎は空間のひずみでちりぢりになり、私までは届かない。そして吹き飛ばされたすずめの破片の中から、たくさんの紙片が現れた。御手洗が叫んだ。「アン曰く、すずめの体内に紙を仕込んでいたのか! しかもあれは、和紙!」紙片にはそれぞれ「愛」と書かれていた。「アン! 技を借りるぜ!」無数の愛が矢のようにクィーンらに降り注いだ。「あれは、アンのオーバーキルラヴィングフォーエバー!」御手洗が顔面に血管を浮かせながら言った。店を壊されたときのことを思い出したのかもしれない。攻撃に対抗したのは伊右衛門だった。「京都特製ペーパー・象牙墨・ナムラ大成堂! がんこ!」がんこが書かれたペーパーは炸裂し、降り注ぐ愛を相殺していった。御手洗いは血管をさらに浮き上がらせた。「なんと! 愛があっけなく……」「仕方無……我、人生経験違。愛、言葉同、意味重量違。彼完全模倣無理……」アンはしかし、ヘビーな人生経験を持っていながら、この場は傍観するしかない無力に怒りがわいてきた。「銀砦……一回戦敗退、我不許!」そう言っている間にヴァンデルグシュタインが投げたダイナマイトで私の歪み空間は吹き飛ばされた。岡本さん「くそっ! 伊右衛門が守り、ヴァンデルグシュタインが攻める……これじゃあ勝ち目がないじゃないか!」私は空を仰いで言った。「ああ、俺に勝ち目はない」そうは言ってみたものの、じゃあ何だったら勝ち目があるのかどうか、全くわからなかった。だいいち、何で一対三が許されてるんだ? じゃあアンとか俺に加勢すればいいのに。なんだよこれ。なんなんだよ! 死ねよ! もう、みんな死ねよ! 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね、死ね!! そう思っていると、目の前がぼんやりして、紫の煙に包まれていった。流れ行く風景。あ、これは中央線だ。そう思ったら、高円寺の寂れたアーケードの飲屋街が目の前にあった。平日の昼間で、のきなみシャッターが下りていた。私はそこを歩いていた。行き交う人は多くない。そうだ、私はそこで「預言者」に出会ったのだ。正確に言うと、預言者は私のことなど気にも止めず、空気に向かって神の言葉を口にするのに夢中だったので、「会った」わけじゃあないかもしれないけど。彼のみてくれは、ジャージを着た小汚いおっさんで、見るからにみすぼらしいが、預言者とは立派な格好をしているものではないと決まっている。私はそのおっさんの言葉を一生懸命メモに取ったんだっけ。その言葉は、こんな感じだった。「……未来永劫救われないであろう! 無限地獄に堕ちるであろう! 神はセックスばかりしている! 松本とお前とどっちが上か? これはわたくしが○○○○…… 時代は30年も40年も経っている。そんなことしてると早く死んじゃうよ? お前より松本の方が上だよ。やめろ。これは神の○○○○……まず顔が悪い。死んでもいい。なんでこんな汚い顔で生きてんの? 生きようが死のうがどっちでもいい。だから顔がいいことはすばらしい! 天下に名をはせるであろう! てなことを「心まではわからない」! 厄介なものは去れ! 相手の能力が高い。相手は本気にしているのかもしれない! だから世の中が面白いのよ、いろんな人がいるから面白いのよ、松本! まだそんなことをやっているのか! お前ら馬鹿に見えるよ。なんかないのかね。必ずや無限地獄に堕ちるであろう。「憎い人は幸いだ」「醜い人は不幸だ!」 ……じゃあ私は不幸だよ。俺のそばによってくるからからかわれるんだよ。もういいかげん。私をなぜ見るのか? 私を見なきゃいいんだよ。必ずや無限地獄に堕ちるであろう! あなたは永遠にオ○ム真○教であろう! 永劫に○価○会であろう! 永劫にキリ○ト教であろう! 走ったらだめよ! いや私に言ってもねえ」……預言者は言葉を切ることなく、アーケードの向こうに消えていった。それから私は小劇場に芝居を見に行ったんだ。帰り道でも、芝居の内容より預言者の印象が強く残っていた。気がつくと私は全身打撲の重傷を負って倒れていた。アンや岡本さんや御手洗の声が遠くから聞こえる。空が青い。クィーンたちは止めを刺さないのか? よく見えない。喧噪の中で駆け寄ってくる足音。審判か。審判が私の顔を覗き込む。瞳孔が開いている。審判は軽く首を振り、クィーンらの方に手を挙げようとした。やめろよ……勝ち名乗りは早いよ……オシリスキーの時と同じだ……同じ……同じか? 同じではない。私はガバッと起き上がり、審判の顔に「君の青い車で海に行こう」と書いた。コロシアムの壁を突き破って青い車が突進してきて、審判を跳ね飛ばした。審判の脳味噌は海まで飛ばされ、魚の餌になった。観客たちは狂ったように盛り上がり始めた。「審判殺しだ!」「あいつ、審判殺しをやりやがった!」「イェアアアアアアア! 本当のデスゲームが見れるぜぇぇぇぇぇ!!」岡本さんは地をも揺るがさんばかりの歓声に怯えた。「な、なんだこれは……!」「アン曰く、審判殺し……それはデス・オブ・デス条件の発動を意味する……問答無用の殺戮合戦、許可された攻撃は『紙』『火薬』『刃物』のいずれかを使用していれば何でもいい。選手への加勢も許可される。そして……勝利条件は、敵勢力の完全沈黙! つまり全滅させるか、されるかだ! デスルールについては我(アン)と銀砦の修行中にすべて教えたからデス・オブ・デス条件のことは知っているだろうが……まさかこの手段に出るとは……」アンは翻訳が終わるとリングに向かって飛び出した。「必殺! 田舎暗黒街不夜城鎮魂歌!!」ネオンサインのようなレーザービームが降り注ぎ、クィーンらの動きを一瞬止めた。アンは私のところに駆け寄ってきた。「銀砦、大丈夫?」「ああ……」私の頭はだんだんはっきりしてきた。岡本さんや御手洗も筆を抜いてこちらに駆け寄ってくるのが見えた。「ぼくもトイレットペーパー書用トイレットペーパー店長だ、足はひっぱらないぞ!」「銀砦、店の修理代だけでなく、また貸しを作ることになるな! ハッハッハ!」「みんな……」割れるような歓声のなか、彼らは走ってきた。しかし、私はその向こうを見ていた。客席上にいる警官たちが無線でしきりに連絡を取ってる。私は辺りを見回した。警備に当たってたはずの警官たちが、慌ただしく持ち場を離れていく。主催席に座る警部もしきりに指示を出しているようだった。なんだ? と思う間もなく、空気を裂くような鋭い音がいくつもして、クィーンの周りに土煙が上がった。それからコンマ何秒かの差で、ライフルの発射音が聞こえた。その場にいる誰もが同じ方向を向いた。このコロシアムに備わっている、野球用のスコアボードの上に、小金井市警の狙撃隊が一列にならんでした。主催席の警部は覚醒マイクで叫んだ。「市警は銀砦考助への助力を宣言する。ストリーキング・オブ・ザ・クィーンを射殺しろ」狙撃隊は再び発砲した。クィーン、伊右衛門、ヴァンデルグシュタインはばらばらに散って逃げた。レミントンM700から放たれる458ウィン・マグ弾の雨が降り注ぐ。「アン曰く、警察はこれを想定していた! 選手への加勢自由になった瞬間、クィーンを叩く気だったんだ!」私は固唾を飲んだが、頭がはっきりしてきたので動揺はしていなかった。「これは、俺と奴らの試合だぜ」私は言った。「でも、一番ほっとしたのは君なんじゃないかな?」岡本さんは言った。「それは君だろう」御手洗が言った。クィーンらは素早く駆け巡っていて、練度の足りない市警の狙撃隊では捉えきれずにいた。クィーンは伊右衛門に向かって叫んだ。「民兵の準備は!?」伊右衛門は弾丸をお茶で濁しながら言った。「南町、本町、府中市隊が待機まで行ってる! すぐ出動できるぜ!」クィーンは裸だったが、全身から金色のオーラが迸っており、それがローブのように全身をまとっていた。そのオーラが増大し、天高くまで昇り始めた。それはのろしだった。「県警が切った火蓋よ、今こそ革命の時!」もはや私たちは完全に無視されていた。しかし、クィーンから立ち上るオーラの圧倒的な威圧感の前で、私たちは身動きできなかった。危機を感じた狙撃隊は一斉にボルトアクションし、スコープの照準をクィーンに合わせた。が、次の瞬間には、155ミリ榴弾がスコアボードに命中し、狙撃隊は吹っ飛んだ。「何だ!」岡本さんは熱風にむせながら言った。先ほど青い車が突破してきた穴から、何台ものFH70自走砲がなだれ込んできた。それぞれに数人の市民が乗っていて、それぞれがAK-47ライフルで武装していた。「小金井市警、今日が貴様らの最後の日だ!」先頭の自走砲に乗っていた府中市隊隊長、伊藤園軍曹が叫んだ。彼はM79グレネードランチャーを構え、主催席の警部に向かって撃った。警部の周りの親衛隊がMP5kサブマシンガンを抜き、一斉射撃でグレネード弾を撃ち落とした。「糞ッ!」伊藤園は銃身を折って弾を込め直しながら悪態をついた。警部は握りしめた拳を机に叩き付けた。「奴ら! これが目的だったか。クィーンに我々の目を引きつけさせておいて、その隙に全市で兵を組織し、一気に攻勢に出る……裏の裏をかかれたわけだ」親衛隊の一人、吉田巡査長は言った。「大会を中止して、全戦力を鎮圧に当てますか?」「馬鹿野郎! それこそ奴らの思うつぼだ。市警主催の全国予選が、反政府分子の暴動で中止されてみろ。我々の権威は失墜する。これはあくまで『クィーン対銀砦』の試合だ! 銀砦助力のため、市警はやむなく民兵を殺傷する!」主催席の床からM65アトミックキャノンがせり出し、警部自ら射撃した。自走砲が吹っ飛び、伊藤園は走りながらグレネード弾を撃ちつづけた。コロシアムのフィールドには警官隊が分散し、後続の民兵も次々となだれ込み、激しい銃撃戦となった。私たちは銃弾の雨をかいくぐりながら逃げ惑った。「どっちの味方をすればいいんだ!」御手洗が言った。「知るか!」私とアンはトイレットペーパーを繰り出しながら、自分に銃をむけている面前の敵をなぎ倒し、選手席の横にあるドアの向こう、選手控え室へと続く廊下に避難しようと向かった。選手席に榴弾が流れていった。伊藤ジークフリートは直撃をくらい、ばらばらに吹っ飛んだ。「あいつら、見境ない!」バナナ娘がそう言ったのを皮切りに、多くの選手がパニックになった。控え室へと続くドアの前で選手たちはごったがえし、混乱のあまりつかみ合いの喧嘩になってしまった。「銀砦、あいつらを吹っ飛ばせ!」御手洗が言った。「駄目だ、あいつらは正気を失っている、へたに攻撃したら反撃に遭うかもしれない!」選手たちの目は血走っており、手が付けられそうになかった。そのとき、選手席から轟音のような銃声が響いた。ドアの前の選手が次々に吹き飛ばされていった。ホンタイジがデザートイーグルを撃っているのだ。「お前たちは隠れていろ!」ホンタイジは私たちに言った。「あの少女たちみたいにな」見ると、もぎ取れたドアの向こうに見えるエレベーターが、少女たちをのせて地下へ降りていくところだった。「奴等、要領良逃走」「私たち、本来戦うのは好きじゃないの」バーバリアンはそう言って無名やロドリゲスとともに姿を消した。ホンタイジは弾丸を撃ち尽くすと、上着を開き、内側にいくつも装着されているマガジンを入れて、こちらに向かってくる自走砲に向けて撃ち出した。ホンタイジが放った50AE弾は着弾すると、弾頭がはじけて鉛が砕けながら食い込み、自走砲の砲身をズタズタに引き裂き、車輪をはじき飛ばし、コントロールを失った自走砲は壁に激突して炎上した。ホンタイジの姿は、その炎を前にしていたので、陰になって表情がよく見えなかったが、私はかすかに、その目が憂いをたたえていたかのように見えた。「まだ一回戦だ。全国に進みたいんだろう? なら、私と戦う体力を残しておくことだな」ホンタイジはそう言って、私たちの足下に数発撃った。めくれ上がる土煙に恐怖して、岡本さんと御手洗は廊下に飛び込んでいった。アンと私は動かなかった。「銀砦……我、行動委、君判断」アンは自分の筆を強く握りしめていたのが私にわかった。私はホンタイジから目をそらさないまま言った。「逃げたら、たとえ試合に勝ったとしても、勝負に負ける」私はトイレットペーパーを抜いた。「俺がクィーンに勝てば、勝負には勝ちだ!」私は銃弾の飛び交う戦場に飛び込んでいった。アンは、引きつった表情なりに、少し笑って、私に続いた。トイレットペーパー技を発動しながら、私はクィーン、伊右衛門、ヴァンデルグシュタインらのいる所へと走っていった。後方からホンタイジがデザートイーグルで援護してくれているのが分かった。私たちは正面の敵を倒し、側面から奇襲する敵はホンタイジが狙い撃ちにして、確実に奴らに向かって突き進んでいった。会場は弾丸と砲弾が飛び交い、熱狂する観客と、血で血を洗う戦闘をしている警官や民兵とが鮮やかなコントラストを示していた。動ける体力のある選手たちはちりぢりに逃げ始めていた。しかし、一人だけ選手席から動かず座っていた男がいた。呉荒汁だった。彼は100%真鍮製の携帯電話を耳に当てていた。彼のボスと広東語で話していたのだった。「……ですからね、要因が多いんですよ。それは最初から予想できていたことじゃないか。日本政府が何を考えているのか知らないが、作戦は現実的に組んでもらわないとこちらは困る」「呉、共産党には時間がないんだ。一刻の猶予もな。すでに最初の指令……『全角10000文字以内で、少女との決着をつけよ』は破られている。これは決して無理ではない数字だったはずだ。共産党特務工作員にとってはな。どこでサボることを覚えた?」「俺に教育したのはあんただよ、ボス」「減らず口を叩くな! ……事態を収拾させろ。必ず公認の場で少女を抹殺するのだ。WHOに口出しされる理由一つ作ることは許さん」「決勝まで、大会が運営されればの話ですね。それは小金井県警に言ってくれ」「呉!」「わかってますよ」「……主席のために」「……主席の……」流れ弾が携帯をかすめてヒビが入り、通話は途切れた。「……現場の判断に任させてもらいますよ」呉は言った。


ふるるるん

たった今、奇跡的にパソコンが復活した。数日振りに見るネットは感動的だ。
起動しなくなってからなんとなく中を開けたりしてみたものの、メモリ増設くらいしかできない知識では原因などわからない。ヤニで汚れていたことにへこんで終わった。

ここ数日で面白かった出来事は、高円寺で預言者に遭遇したことだった。

パソコンがやばい

クラッシュしかけた。奇跡的に復活したが、ファンがおそろしい音を立てながら常に全開になってる。
もうこいつは駄目かなあ。

練習は、ながらく未定だった身体表現パートを受け持つ人たちが決まりつつあり、彼らを交えてのものとなった。
ダンス経験が豊富な人を呼んだのだが、身体はもちろん、表現的なポテンシャルがすごくある。まさか演技で爆笑させられるとは思ってなかった。
「人前に生身の体を晒す」という経験自体が、すべてにおける基礎なのかもしれない。
これを形にできればいい。

それでふと思ったのは、最近舞台に立ってないなあ、ということだった。去年までは周りで行われていた公演にかたっぱしから参加していたので、2~3ヶ月に一回はやっていたが、今年に入ってから無敵を作ってたり、また機会がなかったりして、半年くらい本番が久しい。
パフォーマンスでもしてほぐしておいた方がいいかもしれない。

あじさいが色づく今日このごろに

今日は全体会議だった。ふるるる。辛いものをたくさん食べたらお腹が痛くなった。

ニコニコ動画で、しもさんの新作メドレー「七色のニコニコ動画」がアップされて二日くらい経つ。ニコニコ動画をあまり知らない人のために言うと、しもという人はニコ動で有名な曲を繋げたメドレーアレンジ作品を作っている人で、それらは圧倒的な人気を博している。そのうちの一つ「組曲ニコニコ動画」は、ニコ動を象徴する曲とされている。今回の新作も投稿されたことで、他の動画が「空気化」しているというほどだ。

「七色のニコニコ動画」は、やや賛否両論の雰囲気がある。このメドレーは、前作までは使われていた昔からある有名曲を切っていて、比較的新しい曲を中心に作られているのが特徴で、元ネタが分からない人にはほとんど分からない、といったことがあるようだ。そのせいで、古参ユーザーなどにとっては感情移入できる曲が少なく、また新参にとってもネタがわからないという状況があるのだと思う。

また、ジャンルの壁というのが、今のニコ動は相対的に大きくなっているように感じる。
そもそも、ユーザーや投稿動画数が増えれば、有名曲を共有しづらくなるのは自明なことだ。世界が増えるから。
ユーザーの数は著しく増えていて、各ジャンルのファン(ボカロやアイマスとか)は絶対数が昔と違う。それと同じく、ボカロやアイマスに興味のない人の数も増えているはずだ。だから再生・マイリスト数が多い動画も、必ずしも「広く」知られている、ということにはならなくなってきているのだろう。
β時代に既にニコ動の存在を知っていた人たちと、存在が知られてから訪れた比較的新しいユーザーでは、感度もある程度違うだろうし。

そんな状況での新作としては、私はこれは大いに評価したい。
しもさんは状況に対しても、シリーズの作風の流れとしても、非常に意識的に選曲したと思われるからだ。

前作「ニコニコ動画流星群」では、古くからある曲も使ったメドレーとしては洗練され切ってしまったので、もう似たようなことはできない。
が、新しい曲は知らない人も多い。
その条件下で選ばれた曲は、「新しいが、非常に有名と言える曲」「一部で熱烈に支持されている曲」「昔からある有名曲だが、今まで使ってなかった曲」におおまかに分けられると思う。
この割り振りは、おそらく今一番多くの人を満足させる選び方だ。

アップされて一日二日で「組曲のほうがよかった」「流星群のほうがよかった」という意見は短期的にすぎる。このような曲はなじみがある方が良く聴こえるので、聞き慣れた旧作のほうがいい気がするのは当然だ。「七色」の価値を分かるには、数週間は時間が必要だと思う。

また、ちょっと話がそれるが、しもさんの作品が持つ意味が、これからは変わっていくのではないか、と思われる。
今まではニコ動のスタンダードがメドレーシリーズを生み出していたと言えるが、上で述べた通り、昔よりも共通認識されている動画は希薄だ。
その中にあって、非常に影響力のあるしもという人の作品に、何が採用されるかで「有名動画」が決まってくる、という事態になっていく気がする。
しもさんがスタンダードを決定するのである。
という予感。


今日の様子

一回戦
第一試合

普通少女バーバリアン○
アフロ・ヘアヌード×

「少女が技を決めた瞬間を見逃してしまったよ。いったいどういうことが起これば上半身が吹っ飛ぶんだ?」岡本さんは動揺を隠し切れずに言った。「アンはこう言っている。心配しなくても、銀砦の試合までにたっぷり見れるだろうさ……」御手洗は言った。

第二試合
バナナ娘 × 鳩ぽっぽ使いハトポッパー

「両者共暗黒側人間! 此戦闘危険!」「危ないのは最初から承知の上さ、俺はこの連中に勝たなければならないんだ」「銀砦……」リングにバナナ娘と、全身に鳥の羽をまとったハトポッパーが登った。「必殺、バナナロール!」バナナ娘の手からバナナの皮がほとばしり、ハトポッパーの体をズタズタに引き裂いた。「ぎゃああああああっ!」司会「いきなり決まったあァーーッ! 勝者、バナナ娘!」まばたきするほどの間の出来事だった。「瞬殺だったな」私は言った。「僕の見たところ、あの娘はきっと尻をバナナの皮で拭いているに違いない……でなければあんな鮮やかな応用技はできないよ!」「落ち着けよ、岡本さん。早くこの試合のレベルに慣れることだな」「アンはこう言っている。一回戦でザコは消える。本当の地獄は二回戦からだ……」

第三試合
ブリキュア × 書記

書記「食らえ! 業務上過失致死筆跡!」書記のトイレットペーパーはコンスタントに放たれ続けた。「アンはこう言っている。うまい! 公務員という仕事を生かした安定した供給だ! 反撃する隙はあるのか?」ブリキュアは黒がトイレットペーパーを全て受け止め、その隙に白が筆を書記の頭に突き刺した。「アン曰く、おおっ! 二人組のメリットを最大限に活用した反撃……!」司会「勝者、ブリキュア!」

第四試合
サイモン&ロナルド × ホンタイジ

「アン曰く、ホンタイジは優勝候補だ。銀砦とは、当たるとしたら決勝だが、今からよく見ていた方がいい」「ホンタイジ……三百人のゲリラ部隊相手に勝った男……そんな奴に、果たして俺は勝てるのか……」司会「試合開始!」サイモンとロナルドは同時にトイレットペーパーを抜いた。しかしそれよりも早く、ホンタイジは二丁のデザートイーグルを抜いていた。「先制攻撃! 50AE弾16連発!」一発でスイカを粉砕するほどの威力を持つデザートイーグルの凶弾がサイモンとロナルドを吹き飛ばした。「拳銃! そんなのありなのか!」岡本さんは叫んだ。「アン曰く、いや! これがデスゲーム……先制攻撃を宣言すればペーパー以外の攻撃が許されている。成功すれば一瞬で勝負はつく。しかし相手がペーパーによってもし攻撃を防いだら、新たに第二攻撃をペーパーで繰り出す必要がある。相手の技は発動中だから、そのスキに返り討ちにあうリスクがある手段なわけだ。そして奴のマグナム弾16連発……ペーパーは発動してないが、あれだけの銃を用意に扱う実力の持ち主であることが分かり、審査員にも好印象だ……やはりあいつはただ者じゃない!」岡本さん「そ……そんな……」私「クッ……!」勝ち名乗りを終え、選手席に戻ってきたホンタイジは、私の視線に気づいた。「どうした、そんな恐い顔をして」私は恐怖を悟られないように振る舞った。「確かにあんたは強い。だが、あんたのやってることは書の精神に触れてない! 所詮はデスサイドの卑劣なやり方だ!」ホンタイジは悲しげに目を細めて言った。「私は、表の世界に居場所がないだけさ」そう言って彼は去った。「……アン曰く、彼が受けた宗教上の通過儀礼、ゲリラとの戦闘は、彼がやられて死んではじめて成就するものだ。彼は生き抜いてしまったまま、もう戻る場所もなくしてしまったんだ……」私はホンタイジの背中を見た。そういわれれば、彼は哀愁を感じさせる何かがある。単なる殺人狂には思えないのだ。「あいつも、背負ってるものはあるってわけか……」私は言った。

第五試合
殺人サンタ × 呉荒汁

サンタ「レッド・サイレンt・ナイght!」世界が深紅の夜に染まり、血塗られたプレゼントが保護色となって宙を飛び交う。呉「てめえなんか眼中にねえ!」彼は広東語でそう叫び、真っ赤なトイレットペーパーを抜いた。岡本さん「赤対赤だ!」私「いや、クリスマスは資本主義の権化、呉の赤は共産主義のシンボル。これはイデオロギーの闘いだ」呉は羽毛筆を抜き、墨にひたした。ボンボンのようだった筆は、墨を吸って筆の形になった。「大義!」呉の書がプレゼントを次々に撃ち落とし、サンタの首を撥ねた。司会「勝者、呉荒……」サンタ「まだまだあああっ!」サンタは倒れず、切断された頸動脈から吹き出る自らの血液でトイレットペーパーに殴り書きした。「セックス!!」聖なる夜の恋人たちの欲望の渦が呉に襲いかかる。呉「チッ……共産党の技で倒れていれば苦しまずに済んだものを……」彼は懐から、真鍮と松脂を混ぜて作られた対少女討伐用墨を取り出した。「セックス返し!!」跳ね返され、怒濤の荒波となった欲望の渦がサンタを飲み込んだ。サンタは体中の穴という穴から血を噴き出し、立ったまま死んだ。その光景のあまりの凄惨さに、会場は静まり返った。

第六試合
ゴマ男 × エロティックおっさん

ゴマ男「ゴリラ・マダラ・アブラ・アロマ、略して『ゴマアァ』!!」おっさん「ぎゃあああああっ!」司会「勝者、ゴマ男!」

第七試合
伊藤ジークフリート × サヴォナローラ

伊藤「何も考えず、暴力だけをふるおう」伊藤はサヴォナローラに馬乗りになって殴りまくった。司会「勝者、伊藤ジークフリート!」

第八試合
銀砦考助 × クィーン・オブ・ザ・ストリーキング

司会「さあ、一回戦も残り最後となりました!」「苦……初戦、早速強豪相手。油断禁物」岡本さんはリュックからある物を取り出した。「銀砦君、これを使ってくれ!」「これは……墨?」「そう。油煙墨、かな用、『うき舟』だ。僕の店のとっておきだよ」「岡本さん……」私はその墨を握りしめ、リングへと上がった。客席にいるハナセレブ鬼怒川「銀砦……」ならず者たち「ヒャッホオオオーーッ! 銀砦、やっちまえェェーーーッ!」私の目の前には、小金井市政最強の敵、クィーン・オブ・ザ・ストリーキングが立ちはだかっていた。






ウォッシュレット・ナウ!!

かけもちで毎日練習になりそうな今週。起きられない朝。怪談。「わーい!」という交通事故的な生成。芸術という弱い神様を信じる生き方。半額に値引きされたマグロを買う。値引き魚は買っても損した気持ちになる事がほとんどだが、ヅケにすればおいしい。素材を馬鹿にしたような食い方もあるいは真理をはらんでいる。
ちょっと料理をすると、気合いを入れたくなる。今はそんな余裕ないが。


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ジェノベーゼ。
レシピ パスタ、バジル、松の実、アンチョビフィーレ、にんにく、EXVオリーブオイル、トマト。バジルは本来、生の葉をフードプロセッサーで刻むか、気合いで包丁で刻むかして細かくするが、乾燥バジルの100g袋も売られているのでそれを使った。松の実は弱火で空炒りし、冷ましてから細かく刻む。にんにく、アンチョビも細かく刻み、これらを混ぜ合わしたのにオリーブオイル、クレイジーソルト、胡椒を投入し練る。これがバジルソースとなる。パスタは生麺を使った。ミネラルウォーターにアラスカ岩塩を溶かした熱湯で茹でる。これをバジルソースとからめて、最後に細かく切ったトマトをのせて完成。

ホワイトクリス

「白身魚のホワイトクリスマス風」
盛りつけが汚いが、深夜に一人で作って食ってたので許してほしい。鯛の切り身二切れ、パプリカ、赤ねぎ、にんにく、塩、胡椒、小麦粉。鯛に塩こしょうし、小麦粉をまぶす。オリーブオイルと潰したにんにくをフライパンに入れ、弱火で炒めて香りを移す。(余談:にんにくは金属を嫌うらしいので、あまり包丁を通さない方が香りが豊かになるらしい。なので油に香りを移す目的なら、切るよりは潰して使った方がいいという)そして鯛を軽くソテーし、パプリカ、赤ねぎを入れ、少し炒めてから白ワインを入れ、蓋をして蒸す。時間が経ったら鯛、パプリカを取り出し、赤ねぎにレモン汁を振り、鯛に添える。非常にさっぱりとしており、また軽く、ボリュームあるコース料理のメインディッシュとしては小食の方でも食べやすい。

ろーsと

ローストビーフ。インプロ美食会より。
牛フィレ塊に塩こしょうしてひっぱたきまくり、ソテーして表面を焼き、ビニール袋に何重にも包んで炊飯器に入れて保温。人肌程度を1時間ほど維持。切り分けてからバジルやイタリアンパセリなどを散らし、塩、オリーブオイル、バルサミコ酢などをかけて食べる。


料理は物質的だが、強烈に人生を癒す。以前別の場所にも書いたが、もし人生がいまと大分違ったものになるとしたら、私は料理人になりたかった。

オイルを二度湯洗い(熱湯とともにフラスコに入れ、栓をしてシェイクする)すると、不純物がけっこうごっそり取れて、色も明らかに澄明となった。しかしフラスコを二本も割ってしまった。冷凍庫に入れて、水と不純物だけ凍らせてオイルのみを回収できるようにするのだが、氷が膨張したのかなんなのかでばっくり割れてしまうのだ。まるで使うたびにポラロイドカメラを壊さなければいけないハーミットパープルみたいだ。
解決しないと理不尽に金がかかるので、解決せねば。理科用器具は高い。

デザイン研究の講義でプレゼン。食用油のデザインについて話す。低コレステロールなどを謳う新しいタイプの油は見た目を奇麗にするため透明なボトル・非常に澄んだ油となっている(それが本当に健康的なのか? という点を掘り下げていった)。これは液体のように不定形なものもデザインの構成要素に含まれているというもので、ちょっと面白い。質疑応答しているうちに脱線して、後半は油絵具の話ばかりしていたが、評判はよかった。「あ、こういう話、専門でない人が聞いてもおもしろいんだ……」と思った。

カブトボーグというアニメを教えられて、はまってしまった。これは元々カブトボーグというミニ四駆みたいなおもちゃの販促アニメなのだが(烈&豪みたいなものか?)、放送開始時点でほとんど流通してない、脚本の制限がほぼ無いゆえの滅茶苦茶な内容、テレビ東京に放送拒否されたというちょっとおかしい代物。第一話でいきなり主人公は悪の親玉を倒してしまい、第二話では主人公の親友が死ぬ(彼は劇中で何度か死んでおり、次回には何の説明もなく復活する)。また普通この手のアニメや漫画などでは、主人公はわりと早い段階で挫折を経験して成長するが、カブトボーグの主人公は初期は無敵であり、中盤にありえないタイミングで敗北し、以降ときどき負けるようになるという謎の展開となる。昨日の日記はこのアニメをリスペクトして書いた。ニコニコ動画で見れる。


ここ数日の様子(ダイジェストで)

小金井市トイレットペーパー書地区大会で決勝戦に進んだ私は、そこでの対戦相手、ポーランドからの刺客オシリスキーに破れ全身打撲の重傷を負った。「地獄でトイレットペーパーにひたすらカリグラフィーをほどこし、書いた先から便器に流されてしまうことを延々と強要される刑を受けていたオシリスキーが、まさか便器の水力を上回るスピードで書を書きまくって便器を詰まらせた上、修理に駆けつけた地獄工務員を暴力的な手段で抹殺して小金井に蘇っていたとは……」トイレットペーパー書用トイレットペーパー店長の岡本さんがそう言ったのを、私は薄れゆく意識の中で聞いていた。翌日病院で目が覚めたとき、ベッドサイドには別れたはずの妻、ハナセレブ鬼怒川の姿があった。「あなた、まだこんな事続けてたのね」彼女はあきれ果てたように言った。私はトイレットペーパーのせいで家庭を崩壊させ、過去の全てを水に流すように突如旅に出てしまったのだった。「男は女のわがままが理解できない。女は男の甲斐性なしが理解できない。人はそういう風にできてるのさ」私は言った。 事実私は一緒に過ごしていた6年間ハナセレブ鬼怒川を理解することはできなかったし、今もできてないだろう。「だいいち、何でお前が見舞いにくるんだ」私は窓の外を観ながら言った。ハナセレブ鬼怒川が瞳に涙をためているのが見えたからだ。そんな顔を今更見たくないし、我々の会話にはもう涙なんて必要ないはずだ。「見舞い?」彼女は言った。「なに勘違いしているの? 私が来たのは決着をつけるためよ」彼女の目からは滝のように涙が流れ出ていた。それは床に置いてあった私のマイ・トイレットペーパーをべちゃべちゃに湿らせてしまった。「何っ! トイレットペーパーが!」「ふははははは! これで貴様は手も足も出まい!」「お前、正気か!」「私だって、あなたのことを狂ってると思ってる!」彼女はポーチから筆を抜いた。「竹筆……! そんなものを一体どこで!」「新宿の世界堂よ、覚悟! 憶昔四首次陳魯南韻ッ!!」私はとっさに点滴スタンドで彼女の顔面を殴りつけた。彼女の技はそれて、窓ガラスを粉砕した。「文徴明の書……なんて恐ろしい技を……」私は全身の痛みに耐えながらベッドから飛び降り、腰のホルスターからマイ筆・即妙を抜いた。「フフフ……トイレットペーパーのないあなたに何ができる?」「……なぜお前が書を?」「答える必要は無い!」「相変わらず理解できない奴だ、仕方ない。麻姑仙壇記大字!!」技をまともに食らった彼女は全身の血液が沸点に達した。「ぎゃああああああ!」そのとき勢いよく開いたドア。「やめろ、二人とも!」岡本さんだった。「岡本さん……見舞いにきてくれたのか?」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。吹っ飛んだ私は窓から飛び出し、四階から転落して全身打撲の重傷を受けた。

「やめろ! もうやめてやれ! こういうかわいそうな子供から何かを奪ってはいけないんだ! 誰も好き好んでゼリー状態のお菓子に攻撃したりするもんか! 紙よ! 人間は真理を四十秒に一回忘れる、あえてゼリーのお菓子を選ぶし、その気になれば半革命油オイルを配合することだって不可能に近いとはいえ知りもしない豚肉を料理したり平気で料理したりするんだ! だから癒なんだ! もう癒なんだよ! 癒しいまねはしたくない! カリスマ美容師と呼ばれていた連中が今はイカフライになってることをよく観察するんだ! そして最高の愛、酢豚! 第二の神の啓示だ! 今度こそはっきりと聞いた!『お得! 地域通貨でファンシーグッズ!』やったよ、俺はやったよ、ああ、やったんだ……やってしまった……俺はやってしまった! とりかえしがつくことをやってしまった! とりかえしがつくことは、理論上は取り返すように努力しなければならない! だがしたくない! なぜなら気さくな感じだから。それより定義上では味噌汁もカクテルと言えるってことを知ったときの衝撃を想像してほしいなあ。よどんだよ心が。多分死ぬまでだ、この味噌汁野郎。この味噌汁野郎。僕が全部飲み干してあげる! 一緒に夢の続きを見よう。脳味噌がばりばり割れていく夢のつづきを、つづきを、つづくの? 重要なところは押さえつつ隙があればよそ見するの? 近所の子供をぶん殴ってる手で私の頬をなでるの? 上司を蹴り飛ばした足をからませるの? ネギを食べた口でキスするの? そしてうわあああああああああああ!!!! 味噌汁をまけ! 味噌汁をまいてくれ! 近所迷惑でもいい! お隣さんに信じられないほど汚い言葉でののしられてもいい! 破壊しつくすのだ! この近所を破壊しつくすのだ! その日からあらゆるところに味噌汁が……そんな、夢を、見ていた。はずだった。でも気がつくと毎日したくもない遊びをくり返すだけの人生になってた。やっちゃった。とりかえしはいつでもつくはずの間違いをやってるのかも。だけどみんなそうやって、宇宙の数をかぞえながらため息をつく。酢豚! 第三の神の啓示だ!『恐怖! ベゲタミン星人!』だんだん神じゃないことがうっすら分かってきた。誰だよ、お前誰だ! 誰だ、近所の子供を殴っているのは! 俺だ! 俺か! ゆるせねえ! だからもう二度と暴力はするまいと心に誓った……」

「オシリスキーという男は」岡本さんは言った。「地獄仕込みのカリグラフィーを自在に操ると言われている。僕も実際に見るのはあの小金井市地区大会が初めてだったけど、あのスピードと執念、まさに地獄の辛酸をなめた者にしか宿らない気迫を感じたよ。そして、恐ろしいことに、奴は必殺技をまだ隠し持ってる。決勝戦で見せた彼の技はゴシック体だった。でも、カリグラフィーの本領、花文字を奴はまだ使ってない……」私はベッドで仰向けになり、病院の天井をぼんやり見ながら言った。「俺は、相手にならなかった、って事か……」あの大会の日、私の必殺技「羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶」は、奴の「dobry wieczo'r」によってびりびりに引き裂かれてしまったのだった。「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「確かに銀砦君の技はオシリスキーには無効だった。しかし勝機がまったくないわけではない! 彼のあのスピード、トイレットペーパー上であれだけの筆致が可能だということは、墨を濃いめに擦っているはずだ。薄い墨ではすぐに紙が傷んで、カリグラフィーはできない」「そ……そういえば、奴の字はかすれ気味だった気がする……」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「それだけじゃない。濃く、少ない墨で効果的に字が書けるトイレットペーパー……そう、シングルだ」「そうか! ……俺はならず者が集うバーで行われている賭けトイレットペーパー書で南町不敗と呼ばれた実力で対戦相手をなぎ倒して得た金に物を言わせてダブルのトイレットペーパーばかり買っていた……」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「そういう慢心が君の技を鈍らせたんだ! いくらバーで最強だったとはいえ、それでは市には通用しない!」「そうだ……市には、あのレベルの連中が何人もいるんだ……」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「奴はポーランド人だ! 気を落とすな、銀砦君。僕は君が弱いとは一言も言ってないじゃないか。実はまだ全国大会への切符は残されているんだ。ちょうど昨日、小金井市警のはからいで、敗者復活戦大会の開催が決まったんだ」「じゃあ、それに勝てば!」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「市警が主催することに何の疑問も感じないのか、銀砦君。これは罠だ。この大会はデスゲームルール適用、つまり、普段公式戦には出られないような文字を書いている連中がこぞって出場するってわけだ。市警の狙いは、そういうデスサイドの人間を一網打尽にすることだ。負けた人間から、問答無用にブタ箱行きさ。そんな曲者ぞろいの試合だ、勝つのは地区大会以上に難しいだろう……」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「そんな危険なバトルをして、無事に帰って来れるとは僕には思えないよ」「それは、やってみなきゃ分からないだろ!」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。「どうしても出るなら、今すぐにでも修行しなきゃな、銀砦君!」「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。私は全身打撲の重傷を負った。

「もし生きている間につける嘘の数が決まっていたのなら、俺はもうすこし優しくなれたかもしれない……靴下を買うときも、スリッパを買うときも、紐を買うときも、やさしくできたかもしれない……スイカ割りをしたあの日も、人間の頭を初めて撃ち抜いたあの日も、初めて嘘をついたあの日……そうだ……あのときの作り笑いはそういう意味だったんだ…………最終定理が近づいている。ソルビトールが言葉にならない言葉を発している。もう行かなければ……だって今日も嘘をつかなければならないのだから……無限がもしあったとして、俺の口からそれが出たなら、きっと正直になるからさ……」

私はそのバーの扉を開けた。「アン大黒は来ているか?」私は言った。見るからにならず者の客たちの間に一瞬緊張が走った。「あんたを待ってたよ」カウンターでグラスを磨いていたマスター、御手洗が言った。一番奥の席で、アン大黒はバーボンを飲んでいた。奴は北町に住んでいる男娼で、時々このバーにも客を引きに来る。初めて会ったとき、私はしつこく誘惑されたので、黙らせようと懐からトイレットペーパーを抜き筆を走らせた。だが、その瞬間奴も同じ動きをしていた。奴もペイパーだったのだ。奴の紙は通称「場末ロール」と呼ばれている粗悪な再生紙でできており、筆も100均、腕もそこまでの実力ではない。しかし夜の喜びも悲しみも知りつくした奴のソウル・シャウトは重いリズムを刻み、あまり知りたくない奴のこれまでの人生は痛烈なグルーブ感と切実なティアドロップを感じさせた。それが一体となった字はまさに奴の心そのものであった。その晩の奴とのバトルは熾烈をきわめ、朝まで激しい攻防がおこなわれた。あとで知ったことだが、奴は「北町不敗」と呼ばれていた。アン大黒はバーボンを飲み干すと言った。「我今迄思、君必来此酒場」「アン、表書界とデスサイドを両方知っているお前に聞きたいことがある」「笑笑笑、我失望、言事皆無」「なんだって?」「君地区大会敗北。酒場期待裏切。此酒場不文律、弱者死」「負けたことに言い訳はしない。だが俺は勝たなければならない闘いがまだあるんだ」「笑止! 我弱者不助! 情報欲、我対君勝負勝利場合!」「どうやら決着をつけるしかないようだな」私とアンはトイレットペーパーと筆を抜いた。バーは騒然となった。「マスター……」不安をあらわにしたならず者の一人が制止を求めた。御手洗は軽く首を振り「紙が定めた運命だ、やらせてやれ」と言った。私はトイレットペーパーに草書を走らせた。「ダブルスコッティ・油煙墨・即妙・紀貫之! 霞たち このめもはるの 雪降れば 花なきさとも 花ぞちりける!!」衝撃波で床がめくれ上がり、雪原の霞がアンに襲いかかる。「場末巻・青松墨・隈取筆・読人不知! 愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛!!」裏切られ、憎み、それでも愛してしまう人の性の悲愴が実体となり迸る。衝撃波で店内のグラスが一斉に割れる。とてつもないビートだ。私の平安貴族の歌は人間の根源的な激情に押されていった。「銀砦! 君実力此程度! 我倒不可能程度実力、暗黒側猛者打倒、言語道断!」「くそっ、俺に足りないものは何なんだ……」私の書いた歌は今にも引き裂かれそうになっている。「銀砦!」御手洗が叫んだ。「君はちょっと模写をやっていい気になっているようだが、それは書の本質からは遠い!」「なんだと!」「みろ、アンの字を……力が入りすぎて、どれも読めやしない……しかし、あれがアンの心なんだ。言葉にできない思いがこもっているんだ。見た目の美しさに中途半端にとらわれている今の君に、アンは倒せない!」「笑笑笑、店主発言正当!」「そうだったのか……俺は忘れていた、初めて突然習字教室に通わされたときの状況のわからなさ! 墨汁を筆で100回擦ることを命じられたときの不条理感! はじめて花丸をもらったときの達成感、レタリングをしたときの既視感、模写をやったときの挫折感、トイレットペーパーと出合ったときの感動感! その全てが、今の俺の書に繋がっているんだ! そして今、俺には、書かずにはいられない衝動が蘇った!」「銀砦……君取戻、昔之目………我行! 第二攻撃! 必殺! 愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛愛!!」ならず者「出たあああーーッッ! アンのオーバーキルラヴィングフォーエバーッ!」テーブルや椅子、ボトル、天井、ならず者たち、あらゆるものが吹き飛ばされていく。「アン! 目が覚めたぜ、礼は全身全霊をかけた、この技で返す! 必殺! 東海の 小島の磯の 白砂に われ泣き濡れて 蟹とたはむる!!」地面が裂け、真っ二つになった店の間から小島が現れ、波に運ばれてきた白い砂がたちまち地面を覆った。「これが、俺の字だああああっ!」砂の中に一匹の蟹が現れ、波動砲を放った。「啄木! ……銀砦、おまえついに……」マスターは目の前の光景に足を振わした。「苦ッ! 所詮他人制作歌! 銀砦魂投影不可能!」「それはちがうぞ、アン」御手洗は言った。「店主? 何発言?」「たしかにこれは石川啄木の歌だ。しかし、この100年前の歌は今の銀砦によって、銀砦の字によって蘇った! この風景を描いたのはまぎれもなく彼! これは啄木がかつて見た場所であり、同時に、銀砦が今まさに見て、感じている場所なんだ!」「うおおおおおおおおお!」波動砲は無数の愛を貫き通して、アンを直撃した。「馬☆鹿☆奈!!」すべてはまばゆい閃光のなかに消えていった。それから数分後。ならず者たちは善意で店の片付けを手伝い、私と御手洗は倒れたアンの側にいた。「完敗……我盲目、自分感情絶対視。其以上大切、他者共感……」「アン……俺たち、まだ何にも分かっちゃいないのさ。戦い続けることによって、ちょっとづつ気づいていくんだ」「笑……我、君助。次回大会、必勝」「ああ、もちろんさ!」「さあ、今日は飲もうじゃないか。もっとも、全身打撲のアンにはよくないかもしれんがな!」「アハハハハ……」星空に私たちの笑い声は響いた。

「ホット! スウィート! ブリリアント! 今世紀最大のパラレルワールドリゾート、メゾン平塚、この夏ついに解禁! 泳遊禁止の海をレッツゴウ! ご飯は港でとれたての魚に、とれたての魚だ! 七夕祭りで有名な紅谷町の普段の顔だってみれちゃうYO! さあ、平塚いこ~ぜ~!! メゾン! ひ・ら・つか~」

アンとの修行の日々はあっという間に過ぎ去って、はやくも小金井市警主催トイレットペーパー書デスゲームマッチトーナメント開催となった。スタジアムの客席は満員で、善良な市民も、デスサイドの住民も、ひとしく盛り上がっていた。その中に、ハナセレブ鬼怒川の姿もあった。「銀砦……あなたがなぜそこまでやるのか……理解できる日まで見届けさせてもらうわ……」開会式では、治安維持課警部であり、大会責任者の警部が式辞を述べた。「小金井市のみなさんの、だれもが楽しめるトイレットペーパー書を実現できるようにと思い……」形式的な言葉がつらなっていく。「あんなこと言ってるが、どうかな……」岡本さんは眉をひそめた。「ちょっと待って」私は言った。「アンが何か言っている」「どれどれ……」御手洗はアンの言葉に耳を傾けた。「アンはこう言っている。奴は治安維持の名目で、小金井市政の暗部に迫ろうとする者を根絶やしにしている、いわば処理人だ。通称、警部。この大会は、最近反政府勢力がトイレットペーパー書に集結しているという情報を聞きつけて開催されたものだ。もっとも、デスサイドの人間が世界大会に出れるチャンスでもある。臆することなく、普段は日陰者の猛者どもが大勢出場してるな……あそこの女の子が、通称『バナナ娘』。バナナをこよなく愛している。小学校で先生相手に戦闘し、そのまま退学してデスサイドに堕ちた。そしてあそこにいるガタイのいい男が、ホンタイジ。栄光カップラーメン会というカルト宗教で行われた通過儀礼、密林で300人の特殊部隊相手の殺し合いをして見事生き延びたという。戦闘力なら最高クラスだ。そしてあれが、『ゴマ男』。かつてはゴマアブラ裏取引の売人だったらしい。年季20年の根っからのデスサイドだ。あいつは伊藤ジークフリート。『わたしは考えない』という悟りを開いた奴だ。メルヘンの森で息絶えたと聞いていたが、生きていたとは……。あの二人組は通称ブリキュア。鰤を救うのが目的らしい。デスサイドにはよくある謎の集団だが、実力は飛び抜けている(彼らについては『ポエム喫茶』を参照)」岡本さんはすっかり感心し、「さすが、アン大黒さんは裏社会のことに通じているなあ」と暢気なことを言っていた。「ちょっと待って」私は言った。「アンの様子がおかしい」御手洗はアンの言葉に耳を傾けた。「アンはこう言っている。あ、あれは! クィーン・オブ・ザ・ストリーキング! 小金井市の圧政に反抗した民衆を率いて、一度警部と対決したことがある。このとき警部は頭蓋骨骨折という重傷を受けた。市役所も何度も奴らの手に落ちていて、小金井市政にとって最強の敵と言えるだろう。側にいるセコンドと思われる二人は、過去の奴と未来の奴だ。それぞれ『あのときの私』『このときの私』という。便宜上本人は『いまの私』と名乗っている。この大会は市警の挑発だと知っていながら参戦するとは……」そう言っている間に式は終了し、戦士たちは解散しはじめた。トレンチコートに鳥打ち帽を深くかぶった出で立ちの男がアンにぶつかった。「痛ぇな。気をつけろ」男は広東語で言った。「中国語? 是小金井市大会、何故?」アンは言った。「何言ってんのかわかんねえよ」男は広東語で吐き捨てて去っていった。「奴……我見覚有気……無無無、不思出」「どうした、アン?」御手洗は言った。「無問題」アンは言った。司会「さあ、早速の第一回戦開始です! 東コーナー、アフロ・ヘアヌード! 西コーナー、普通少女バーバリアン!」私はみんなとともに選手席につき、最初の試合の様子を見ようとしていた。「僕には、この試合のどちらの選手も強そうにはとても見えないけどなあ」岡本は言った。「いや、見た目にだまされちゃいけない」私は言った。「勘違いするな!」岡本さんは私を思い切り殴りつけた。私はそれをパリングして躱し、筆を取って岡本さんの顔に「死滅」と書いた。岡本さんの、暴力衝動を司る特定の脳細胞が死滅し、彼はただのお人好しの店長に戻った。「どうやら、成長したみたいだね!」彼は言った。「ああ!」「試合が始まるぞ!」御手洗の声によって私は我に帰り、舞台を見た。御手洗は言った。「アンはこう言っている。アフロ・ヘアヌードは人間として成長するために旅に出たが、どうしても常識を理解することができずデスサイドに堕ちた。屈折したファイターであり、何より変態で名が知られている……一方、対戦相手は見たこともない。本当に小金井の者なのか?」舞台上は既に激しい衝撃波とトイレットペーパーが発生していた。どうやらアフロ・ヘアヌードの優勢のようだった。対する少女は、なぜか面前の敵より、後ろを気にしていた。少女の後ろには、セコンドの少女が二人いた。「何、奴。神経集中不達成。尚且力不足。此大会水準以下」少女はじりじりと押され、衝撃波で服は引き裂かれかけていた。「見えるな」私は言った。「ああ、見える」御手洗は言った。少女はセコンドに目をやった。「議長……」議長と呼ばれた少女は口の端で笑った。「しょうがないわね。初戦から強敵に当たってしまって……いいわ、早すぎる気がするけど出してかまわない!」「……はい!」その瞬間から少女に異変が起こった。全身が巨大化し、体系も著しく変形していった。またたくまに体長二メートルはあり、腕を広げると四メートルくらいにはなりそうで、全身が剛毛で覆われていて、顔は深緑色という化物に変身した。「やってしまいなさい、バーバリアン!」議長は言った。「なんだあれは!」岡本さんは叫んだ。「アンに聞け!」私は言った。「アンはこう言っている。そんな……まさか! あれは……少女。我々人間が先起源的に失ってしまったイデアを持っている、いや、イデアそのものの存在だ。この世とは相反する存在……選手はバーバリアン。彼女は車を素手で破壊することができるほどの、戦闘タイプの少女……そして会話から分かった、後ろにいる一人は『議長少女』無名(ウーミン)。世界情勢を独断で決めることができるほどの力を持っていると言われる。ウーミンという名が示す通り、世界の実像と虚構を同時に体現している。もう一人は恐らくその腹心、『登山少女』ロドリゲス卿。生命とロマンを司る少女だ。彼女らが……少女が参戦してるとは……」そのとき、選手席に座っていた一人の男が立ち上がった。トレンチコートだ。彼は鳥打ち帽を取り、少女を見据えた。「やっと会えたな……少女!」男は広東語で言った。「アンはこう言っている。思い出した! 奴は呉荒汁(くれ・あらしる)! 日本政府の要請を受けて中国共産党から派遣されてきた少女狩りエージェントだ! 血も涙もない男、『仕事だからだ』の一言で殺人も殺少女もするプロ中のプロ!」「そんなことより舞台を!」岡本さんは舞台を指差した。そこでは、すでにアフロ・ヘアヌードは上半身をバラバラに吹き飛ばされて倒れていた。レフェリーが無名少女バーバリアンの勝ち名乗りを上げた。私は舌打ちして言った。「どうやらこの大会、俺たちの想像以上の思惑がうごめいてるようだぜ」観客のどよめきは第二試合が始まるまで止まらなかった。

(多分続かない)
プロフィール

金城孝祐

Author:金城孝祐
劇団無敵の作・演出家。油絵も描いてる。

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