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クララが断った 禁断の薬

 そば屋の娘さんを油絵で描く可能性が出てきてしまって、ちょっとどうなるんだろうという今日この頃。すでに注文がいくつかあり、父親の友達がお菓子屋さんを開くので「フェルメールの模写が欲しい」というのと、ファッションモデルになったいとこが肖像画を描いてほしいというのと、なんか最近そういうのが急に入ってきているので、にわかに忙しいですよ。あとポエムの娘も描くかも。そしてビデオカメラを買ったので、ニコニコに「初音ミクを描いてみた」動画を上げてみたい。油絵関係の動画は見たところまだ超絶技巧のものはないのでね、僕が一番乗りになりたいですよ。でも文学ゼミの発表も来週あるし、その後はなんかキッドアイラックホールでライブペインティングやることになってしまったりしてるし、やはりなにかと忙しい今日この頃。半月くらいだらりと絵を描きたい。
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へんになつかしい

 五年くらい前、盗作で話題になったわだちゃん(母校の先生でもあった)の絵が、夢に出てきた。
 それは恐らく現実にはない、彼の自画像のものだった。彼は囲炉裏の前で和服を着ており、凛々しく、かつ憂いのある深い表情でこちらを見据えている。それは巨匠のなにげない一瞬を切り取ったようなシーンであった。
 「あんた世間を騒がせておいて、どんだけ自分を美化して描いてるんだよ!」と突っ込んだ。
 でも絵としては出来がよかった。

昨夜、全てのバーで

今日もやることはたくさんあるのに、徹夜でバーで飲んでしまった。

初めて会った人たちとダーツで盛り上がったり、一位になりそうだったのに初めてやる人にLOWTENで抜かれたり、酔っぱらったたちの悪い男に絡まれてきょどったり、マスターに助け舟をだしてもらったり、たちの悪い男の女の人生相談を端で聞いてたり、まあいろいろあって充実した夜だった。

酒が飲めるなら、大人になりたいなら、バーに通うのだ。

グループ展のおしらせ

中野で油絵とかの展示やるでよ。

「気韻衝動」

金城孝祐 佐々木重弘 山田淳吉 三人展

2012年5月19日(土)〜5月27日(日)
9:00~21:30迄、最終日は18:00迄

会場 なかのZEROホール西館2階展示場
〒164-0001 東京都中野区中野2-9-7
JR中野駅南口から徒歩五分

acmap_zero.gif

おいでやす。

おわったす

 展示終了しました。ドローイングは目標を大幅に超えて80枚。クローズぎりぎりのタイミングで二人連れの女の子が長いこと見てて気に入ってくれてたようで、墨も余っていたので、ハトと犬を描いてプレゼントしてあげる。喜ばれる。
 
 毎日描いていて、発想が流れ出て、まだ生きていけると思った。
 疲れた。お酒飲もう。

うおおおおおー

二枚目が売れた! マジかよおー!

びびびびびびびびっ

 ドローイング、とりあえずの目標だった五十枚を超える。壁が一面埋まる。あと二日がオーバードライブタイムである。
 今日は関谷先生が来てくれて、ボロクソに言って帰っていった。うわーん。芸大の先生には「いい仕事してますねえ」って言われたんだけどなあ。

 あとドローイングは、量があれば圧倒して、タブローに匹敵する存在感をもてると思ったが、思ったほどみんな見てくれない感じがする。ちらっと見ながら通り過ぎるというか。多分作者がその場で描いてるから落ち着いて見れないというのもあるかもだが。
 情報が多すぎるので、じっくり見るか、ザッピングするかの二者択一を迫ってしまう感じがあるな。この結果は今後の参照になるだろう。

漠然と日々居る、ある、存在する。

 私は油絵を展示しているほか、毎日ライブでドローイングをして、できたそばから壁に貼っていっている。今日四日めで24枚できた。
 絵柄をいちいち変えていて、キモいのもあり、かわいいのもあり、抽象あり、意味不明ありで、同じ作者かどうかよく分からない。

 男流作家協会のA君とH君が来る。彼らにK氏を加えた三人が六月一日から鳥越で展示をやるようである。彼らは壁を塗った帰りに寄ったという。K氏は夜勤明け、眠眠打破を五本飲んだのが切れてダウンしたので寝ているという。A君は絵にはコメントせずに「この額いいねえー。額がいいよ」と額をしきりに褒めていた。

 今回私は100号2枚、50号1枚、10号2枚、その他小品4点、額縁二つを電車と徒歩で持って来たのだが、この限界への挑戦にA君は「やるねえ」と賞賛の言葉をくれた。しかしやはり今日来てくれたトモチャンは「バカじゃないの!?」と冷たい反応をお示しになられた。

S木が晩飯を食いに抜けて、帰ってきたら酔っぱらっていた。「なんかもう酒でも飲まないとあと5日やってられない気がする」という。たしかにプライバシーのない空間に丸一日拘束され、いまだに搬入の疲労すら抜け切らないありさまである。一日でいいからゆっくり休養する日が欲しいものだ。

ありふれた日常、ありふれた世界、そしてたまにある機会

 寝坊して日食見れなかったけど、絵が一枚売れたぴょん。家ー。

地獄搬入

鬼畜のごとく大変な搬入だった。
しかしコンプリートした。持ち帰りの仕事もさっき完了した。
明日から晒します。どうぞ。

搬入前夜

現在深夜二時半。ようやく梱包終る。いろいろあって遅くなった。
あとは早起きするだけである。
起きれるのかしら?

作業完了

 気韻衝動に出展する九品すべてを描き終えた。
 途中乾燥が追いつかなくなったりしてかなりヒヤヒヤしたが、コーパルとシッカチフクルトレで爆撃して乗り切った。ラングレ先生の「どんなに薄い層でも二週間は乾燥させてから塗り重ねをすること」という忠告は、追い込みの時期には実践しがたい。
 明日いちにち猶予ができたので、大学にふたたびDMを置いたり、N教授に会えたら会おう。
 完成祝いにそば屋でつぶ貝わさび、うなぎの肝串、天ぷら、もりそばを食酢。そば屋の奥さんにもDMを渡した。

UMA

 画材を買い足しに新宿に行ったら、馬がいた。

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 うーっ、まーーーー!! 内臓破裂!!

 世界堂に着いて、こまごまとしたものを買う。ウィンザーニュートンがとても積極的に改革しているので感心。瓶のデザインがおしゃれになっただけでなく、裏に内容の性質・組成が載っている。同じリンシードでも、酸で精製したもの、アルカリで精製したものを明記したりとか。コールドプレスドも「非加熱」と書いてある。地味な子の本気。
 絵具は前回来たときけっこう買ったのであまり買わずに済んだが、今回は溶剤や筆を買ったのでやはり出費が痛い。100号2枚はあらゆる点できつい。
 ところで今回いちばんのお目当てだが、取り寄せしていた「油一」の「レドホワイト」(シルバーホワイトのことね)を引き取ることにある。が、引き換え書になる写しを持っていき忘れたので、いざレジの前に来てからわたわたする。幸い、マツダスーパーの缶10個の方の写しは持っていたので、それが本人確認にはなったようである。
 出された実物は、厚紙に包装されてはいたが、だいたい中指をひと回り太くした程度の大きさだった。レジのおねいさんがハンドスキャナーをピッと当てた。
おねいさん「うわっ! 高っけッ!!」
 えーっ……
 私は注文をする時にあらかじめだいたいどの位の価格になるかを知らされていたから特になにも思わなかったが、おねいさんはすっかり興奮し、すぐ隣にいた研修中の子に「この絵具、一本で四千円近くするのよ!? すごくない!?」とはしゃいでいた。うーん。
 確かに四千円あれば、330ml入りの缶でシルバーホワイトが代えて、お釣りが来る。それを考えると、たった21mlで値段的に勝るのはとてつもないことだ。
 ここまでくると、どこにお金がそんなにかかるんだろう? と疑問になる。
 さっきちょっと出してみたが、なるほどしっとりと上品な艶があって、シルバーホワイトらしい光沢と粘りを持っている。しかし、今の私にはこの絵具を試験的な使い方以上に扱うにはお金が足らない。誠に残念だ。

 とりあえず五月になったので、今年もコールドプレスドリンシードの精製を始めようか。今年こそ強アルカリを使うのだ。そして梅酒も漬けるのだ。

新規開拓

 せっかくなので、使ったことのない材料や方法を色々試している。

 シルバーホワイトにヴェルネ(ホルベイン社の上級グレード)のものを使ってみる。普段はマツダスーパーかミノーを使用しているが、これはどちらもポピーオイルで練られているので下層から使用する場合は油抜きしてオイルを入れ替えるほうがよろしく、ちょっとめんどい。その点ヴェルネはリンシード練りのものもある。が、使ってみるとちょっとふわふわした感じがする。体質多いのか? と思って調べたらそうではないらしいので、顔料が細かいのと軟練り仕上げになってるだけだと思われる。グレージング中に抵抗感を出したいとき、そっと混ぜるような使い方ならかなり便利な気がする。

 オーレオリン。
 俗に「コバルト色」と呼ばれている、真っ青な色がありますが、あれは「コバルトブルー」という色名&顔料名である。しかしそれのみがコバルトの色ではなく、まず、純粋なコバルトは銀色の金属である。それをどう化合させるかによって、青色っぽくなったり、緑色っぽくなったりするわけである。そして面白いことに、基本は寒色系に化けるコバルトが、混ぜ物なしで黄色になってしまう。それがオーレオリンである。
 この子は無機顔料のくせに透明という謎のスペックを持ち、かつて西洋では「絹の輝きを描くなら白と、オーレオリンを使うべし」とまで言わしめた、あでやかな美貌を持ちあわせている。ハイソな趣味なので、交遊関係はシルバーホワイトやチタニウムホワイトなどお嬢様たちといることが多いが、下地に明るい色がないと輝けない、つまり他人に頼って生きている彼女を快く思っていない子もいる。嫉妬深い天然ウルトラマリンや、不良グループのアリザリンレーキに絡まれて蹴りを入れられると、色を失って見えなくなってしまう。そんな彼女は太陽も苦手。

 で、今までミノーのオーレオリンを使っていて、色があまりに弱いので「こりゃ淘汰されるかもな……」と思っていたが、ターレンス・レンブラントのものを買ったので使ってみたら、びっくりするほど強烈に効く。なんじゃあ。
 オーレオリンはインディアンイエローに取って代えられる説があったが、この強さを見るとほんのわずかな色の好みくらいしか違いがない。あとは10年単位で退色しないかどうかだが……。

 コーパル樹脂。
 塊で買った。石粒みたいな、砕けたガラスみたいな、黒っぽいものが詰まっている。瓶。ラベルの説明によると、そのまま溶剤に入れれば溶ける状態に加工してあるらしい。これは助かる。
 ダンマルやマスチックなどの軟質樹脂とちがい、コーパル樹脂は半化石化した硬質樹脂であり、おいそれとは溶けないので、ランニング処理というものをしなければならない。やり方はいくつかあるが、一つだけ紹介すると、油にコーパル樹脂を適量入れ、200〜220℃で数日間熱するのである。
 このとき問題になるのは、ガス代や火の番にとどまらない。ランニング処理中には、とてつもない悪臭が発生するという。もう随分前のことだが、クサカベの技術部の人と話をしていて「クサカベはコーパルワニスは作らないんですか?」と聞いたら、「あれは臭いが酷いから、町の中にある工場で大量にやったら大変なことになる」と言っておられた。それからちょっと後になって、アキーラが発売された気がする。
 まあそういうわけで、ビーカーにちょこっと入れて溶剤で溶かさんとす。ペトロールでやって万一溶け残ったら萎えるな、と思ったので、これも新兵器のイングリッシュ・ディスティルド・テレピンを使用。臭いが鮮烈。

 ベネチアテレピン、スタンドオイルの併せ技。のびるのびる。久々に使ったので楽しい。
 さあ、まにあうのだろうか。あと一週間か? でも乾燥しないと運べないし……。

絵画の 法則が 乱れる!

 油絵に、ビヒクルで練ってない粉のままの岩絵具を投入する技法を試している。

 手順。
 まずはコーパル樹脂やサンシックンドリンシードなどの強い油脂分をあらかじめ塗布しておき、キャンバスを寝かせ、心のおもむくままにばんばん振り撒いていく。
 そのまんまだと非常に粉っぽく、また定着も悪いので、オイルの追い打ちをかけたり、目指す効果によってはペトロールで滝の様にざざっと流していく。
 この作業は地面に対してのキャンバスの角度、向きで効果が変ってしまうので、常に注意する必要がある。しかし、六畳間(しかも二つの本棚、一つの食器棚、無数に散らばる画材に埋め尽くされている六畳間)でこの100号のキャンバスをコントロールするのは試練と言える。寝かせたり起こしたり、角度を変えたり回転させたり。絵を描くのってこんな肉体労働だっけ。

 使った顔料は緑青、古代緑青、新岩の群青と黄樺だが、調子に乗って西洋茜の粗粉も使ってみた。これはあまりに大きすぎて絵具にはできないもので、そもそも染め物をするために煮出して色素を取り出すものである。
 でも、油で練って、泥みたいにして置いちゃう。じゃりじゃりして気持ち悪い。
 岩絵具の粉くらいなら、上からオイルで挟み込めばかなり余裕でくっつくのを観測したが、さすがに茜は不安が大きい。ので、アトリエ部屋から出し、別室でむりやり寝かせて、茜が多く乗ってる箇所にピンポイントで糊を置いていく。

 この処方は
ルフラン:フレミッシュメディウム(マスチック樹脂) 比率1
クサカベ:コーパルペインティングオイル(スタンドオイル、コーパル樹脂、テレピン) 比率2
ターレンス:スタンドオイル 比率1
マツダ:シッカチーフクルトレ 比率0、01
 
 樹脂面では、マスチックの柔軟性に期待しつつ、コーパルの堅さおよび湿気への強さも観測できればいいと思う。またコーパルペインティングオイルにはすでにスタンドオイルが含まれているが、念のため足す。おそらくひどい組成なので、最強のオイルを使いすぎるくらい使わないと保たないと思われるのである。まあ、どこまでが油の限界かというのはわたくし自身も研究中ということで。シッカチーフの添加は時間の都合である。うあああああ。

野尻湖最終日、ゲキムサ同窓会、そして文学ゼミ

 野尻湖三日目はワカサギ釣りに戻って、自作の竿・仕掛けで15匹くらい釣った。が、そこで竿に結んでる道糸がほどけて湖に吹っ飛び、続行不可能に。無念。

 昼寝していたら帰る時間になったので、師匠の車に乗せてもらって新宿に帰宅。深夜二時。漫画喫茶で寝て、一旦小平に帰り、夕方再び新宿へ。ダンゲーキサムーヴィの同窓会である。懐かしい面々。後輩たちから退院祝いの花をもらう。どうやらしずちゃんのツイッターで「金城が記憶障害と尿漏れで大変な事になってる」と世界のみんなに配信されているらしい。なってねーよ。

 翌日、昭和文学ゼミで発表があったが、当日になってようやく先行論をまともに読みはじめる。でも書くことは決めてたから論は立てやすかった。
 テクストは志賀直哉の「佐々木の場合」。志賀はなんとなく読むとなんだかよく分からない感じがするが、真剣に読み込んでいくと奥行きと広がりがあって面白い。
 あんまり論点を拡散すると長くなりそうで夕方に間に合わないかもしれないので、エゴイズムに焦点を絞って、質的変化を論じる。
 しかし登場人物が自身の持つエゴイズムに最後まで無自覚であることを指摘され、「ならば質的には変化しえないのでは?」と突っ込まれる。
 ちょっと将棋みたいな流れだった。向こうの攻めがあり、こちらが切り返しを試みたが、みごとにハメられて詰んだ。やはり修士や博士と勝負するのは無理だ。
 発表方針を潔く捨てて、無自覚なエゴでどれだけ語れるかを工夫。結局は先生の助け舟もあり、無意識には生理的・本能的欲求があり、それを覆い隠すさまざまな理由付けが独善的なものでしかない、自己完結した姿であるところがエゴイズムであるというところで落ち着いた。


そして気づいたら、グループ展の搬入まで10日ほどしかない。
明日から地獄。

魚とか肉とかの死骸を食う


 ああああ

 昨日の野尻湖。ホワイトアウトしている。

 今日。昼、起きる。
 野尻湖は曇天だが、ダメ元でとりあえずヤマメを釣りに行こうという話になる。メンツは師匠、私、師匠の友達のヤスさん、そして師匠の奥さん。
 車で走って県境を越えて新潟にまで行ったあとで、奥さんが「餌のミミズはどうしたの?」と質問すると、師匠は「しまった、すっかりわすれていた」とほざきおって、車を止めて漠然とそこら辺を掘り始める。しかし、まだ季節が早いせいか地表近くまで上ってきてないようで影も形もない。こんなところを掘るよりは堆肥のあるところを狙った方がよくないかしら? という話になり、根城にしている山荘までわざわざ戻り、堆肥を作るプラスチックのタンクみたいなアレの回りをスコップで掘りまくる。しかし結果虚しい。
 餌はミミズかイクラだというので、野尻湖湖畔の土産物屋で買おうということになったが、どちらも手に入らない。結局黒姫駅前まで行ってイクラを買う。
 ようやく準備完了で笹ヶ峰牧場まで行き、そこで車を止めて雪原の森林をひたすら歩く。奥さんは山菜採りのため離脱。
 果てしない木々の殺風景な中をひたすら寒さに耐えながら歩く。冬戦争を思わせる。シモ・ヘイヘに狙撃されそう。

いいいい

 そしてようやく景色が開けたら、目の前には深い谷と、その向こうに山脈があった。釣り場までは道なき道をずりずり下っていかねばならず、非常に危険である。正直写真を撮ってる場合ではないのだが。

うううう

 30分かけてようやく釣り場に到着。師匠には渓流竿を持ってこいと言われたが、持ってないので磯竿で代用。師匠とヤスさんは手際よく仕掛けを作るが、私は渓流釣りなんてほとんどやったことないのでもたもたして後れを取る。

ええええ

 遅れること15分くらいでようやく仕掛けが完成したが、二人ともまだ釣れてないのでそれほど焦りはなし。いまからまだ挽回できる! と思って竿を持ち上げた瞬間、上にあった木の枝に針が引っかかった。
 ファック!!
 崖をよじ登り、枝をしならせて針を抜く。根掛かりでなければ何とかなるものだね。

 それからようやく気を取り直して投げてみるけれど、いくらやっても手応えがない。時々餌にしているイクラが無くなるが、釣れる気配というか、アタリがない。
 寒い。雨がしとしと降っている。だんだん厭世的な気分になる。
 私「ホントにヤマメなんているんですかねえ」
 師匠「いないかもしれないねえ」
 うおおおおおおおおおおおおおおおおおお。

 釣果
 私 0
 ヤス 0
 師匠 0

 こうして、三人はダイブした。温泉にな。


 帰り道の雪原、あまりに過酷な路面のせいで腰を痛めたが、湯に入って何とかなり、山荘に戻ったところ、我々がニヒリズムに直面しているあいだワカサギ組が160匹釣っていたことが判明。よかった。今日はありつけないと思っていた。
 また、採りたての行者にんにくを醤油漬けにしたものを作る。一年物は熟成されて漢方薬のような味がするが、フレッシュはニラのような植物らしさがよく出ている。
 行者にんにくは笹ヶ峰牧場の近場で栽培されているといい、原産は北海道らしい。私は気に入って、「東京で育てられますか?」と聞いたが、「雪に埋まりながら育つ草だから、かなり標高の高い地域じゃないとムリだろう」とのこと。がっかり。

 ワカサギや山菜やなんやかやを食い、ビールを飲みワインを飲み、ねらねらしていると、卓球台に興味が向く。なぜかあるのである。最初は管理人のおじさんと勝負した。実力は五分五分くらいである。私は小学生の頃卓球クラブにいたが、あまり真剣につきつめて研究はしていなかった。しかし久しぶりにやるのは楽しい。
 管理人のおじさんはご老人なので、途中で息が上がってリタイヤする。すると、師匠が満面の笑みで乱入してきて、「お前なんてボコボコにしてやる!」とラケットを振り始める。
 強い。
 なんなんだこれは。
 どちらかというと私が下手で、決めるべき手を決められないシーンが多いが、師匠は隙ができると容赦なく嫌な射角に打ち込んでくる。しかも玉を追う私の動きを真似する。ちくしょう。
 そのうち11ポイント、二ゲーム先取の勝負をしようということになり、今までの雪辱を晴らすよう集中する。
 落ち着いて打ち、相手のミスを待つことにする。
 この作戦は好奏した。師匠は最初警戒しているせいか動きが固く、私は攻めを捨てて負けない戦いに徹した。中盤まで伯仲の戦いを演じることができたが、最後にミスがたたって11対9で負けた。
 2ゲーム目は全くダメだった。勝負には流れがあるという好例であろうが、スコンクで負けてしまった。
 「金城はまるで駄目だなぁ」「口ほどにもない」とさんざん言われる。
 終わった後、奥さんに「何であんなに強いんですか?」と聞いたら、「卓球部だったのよ」とおっしゃった。
 おとなげねぇ……

釣り日記

 三日の日記

 久しぶりにK藤師匠についていって、野尻湖まで釣りをしに行った。
 今日はとりあえずワカサギを釣ったが、ワカサギといえば一般のイメージでは氷の張った湖の上で穴を開けて針を垂らす、あの図を思い浮かべるであろうが、この季節の野尻湖では湖畔で疑似餌でばんばん釣れる。
 本日の釣果は27匹。目標は30匹だったが及ばず。残念。雨天で水が濁っていて、魚影がほとんど見えないのが難易度を上げていた。条件が良ければ50はいけるのだが。
 師匠は80匹釣っていた。こんちくしょう。

 晩飯。
 みんなで釣ったワカサギが200匹ほど。師匠の奥さんが山で摘んできた山菜、ふきのとう、タラの芽、こごみ、よもぎ、こしあぶら等々の天ぷら、ふきみそ、こごみのおひたしとごま和え。ワカサギは唐揚げと、いくつかを練炭コンロで白焼きに。これがうまい。
 また、信州でもごく一部でしか栽培されてないという「行者にんにく」というものを賞味させていただく。よくよく話を聞くとある部落から種を譲り受けて、山荘の近くで栽培したところ、見事育ったらしい。名前の由来は、昔修行者が精力をつけるために食したからという。しかしどうもにんにくではないらしく、香りが似ているだけだということだそうな。
 私が食べさせてもらったのは「一年物」である。つまり、醤油漬けにして瓶詰めにされた状態で、一年放置されたものだ。それを冷や奴に乗せて食べるのだが、何だか漢方薬のような味がする。
 しかしまあ、これはこれでいいな、とおもったので、明日作る予定であるフレッシュな行者にんにくの味も楽しみである。

 夜、バスが釣りたいので、雨の中夜釣りに行った。
 つれんかった。
 師匠「釣りとはそういうものだ。10回行って1回釣れたらラッキーなんだ」
 うーむ。ワカサギやキス、メゴチなどに慣れると魚なんて鼻くそほじってても釣れるもんだと錯覚しそうだけど、サイズが上がると難易度が跳ね上がる。
 バス、イワナ、シーバス、チヌなどは釣れたことがない。何度も空しくキャストしているうちに、本当にここに魚なんているのか? と疑心暗鬼に陥り、ひと思いに桟橋から飛び込みたくなる。
 そして明後日はヤマメ釣りである。
 今年の大一番。釣れなければ飛び込むしかない。


プロフィール

金城孝祐

Author:金城孝祐
劇団無敵の作・演出家。油絵も描いてる。

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