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赤毛のあんぽ

 ギリシャとか中国とかのことばかりだったので日本のことも書いてみようか。

 安保法案が衆院通ったね。憲法的にヤバいけど通す、っていう与党のリスク感覚もどうかと思うが、徴兵制の議論がちょっと面白かったと思ったので触れてみる。

 普通の徴兵だと、ほぼ歩兵科に回される、つまり歩兵になる。
 軍隊とか戦争とか全く知らない人のためにちょっと解説すると、仕事で軍人やってるプロと、徴兵される素人と、別にいる。自衛隊のように、上からヒラまで全員志願してなる「全プロ」もあれば、軍曹から上がプロで、二等兵とか下っ端を徴兵するところもある。
 徴兵制とは、この下っ端を集めてきて、職業軍人のプロたちが指揮する、というもの。
 で、徴兵されるとまずほとんど歩兵になるのだ。なんでかというと、それしかできないからである。戦車や軍艦乗り、ましてやパイロットなどは、訓練に長い時間が必要なので、数年の徴兵期間に育てて使い物にして投入する、という手間がとれないのである。
 (そのうえ太平洋戦争当時と比較しても、兵器が発達しすぎているので、ますます歩兵以外が難しくなる)
 それで急に徴兵となると当然陸軍力の増強ということになるが、これはどういった戦略を想定することになるのか。
 敵地の占領である。占領は歩兵にしかできないから。(というかそれが歩兵の役目)
 なので、一般的な意味での徴兵制復活と考えると、仮想敵国への反攻作戦で制圧、占領まで考える、ということになる。
 でもこれは間違いなく憲法的にアウトなので、やるなら憲法から変えないと駄目ね。
 しかしそんなことやるか? 戦争やるとして中国を仮想敵国として、何をどう考えても膨大な解放軍陸軍を自力で撃破できるとは考えられないし、北京を奇跡的に占領したとしても、コストに見合う見返りがあるかな? 戦後処理も含めて、戦費と会わせて、どうするのかな。今の時代賠償金なんて取れないよ。人もすごく死ぬよ。
 ちなみにアメリカ参戦は、中国がアメリカ国債を買っている限り、ない。
 というわけで、この案は非常に現実性が薄いと思う。

 もうひとつは、経済的徴兵制、というもの。
 これは最近知ったのだが、左寄りの人の言い分だといわく、「日本は貧困大国になりつつある、大学にも行けない若者が増える、そういった人に他の仕事とは比べ物にならないような厚遇で自衛隊の入隊の手紙が来る、そうやって自発的に軍隊に押し込むのだ、アメリカがやってるように」という。
 ふーん、と思ったが、アメリカのようにべらぼうに格差のある社会と同列に語れるのかな? あっちは貧富の差も教養の差も恐ろしいほどあるから、下層ではクソみたいな生活よりは死の危険があっても豊かさを、っていうモチベーションが高いんじゃない? 日本は衰退してきてわりと元気ないけど、夜歩いていてもナイフで刺されて財布を奪われる危険が非常に低い程度にはすごく格差が小さいぞ。それで「徴兵制」が機能するほど、兵役につきたがる若者がでるかな。
 あと、貧困大国になったら戦争できないぞ。それとも戦時国債でも刷る? このうえ?
 

 それでね、私のね、正直な意見としてはね、徴兵制うんぬんの話なんてしなくていいと思うよ。無駄だから。
 どうせ戦争おこらないもん。だって、日本周辺の国、アメリカ含めて、だれも本気でやりたくないもん。
 マジでやったが最後、経済的にとんでもないことになるじゃん。お互いの国にお互いの会社いくつあるとおもってんの。
 「先進国どうしの国交」がある状況って、相互に核持ってる並に戦争しづらいぞ。
 
 
 
 
 



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戦争
http://youtu.be/1hsDn2kNriI

50年前に計画した道路を粛々と作り続ける我が国において、歩兵が実際に役に立つかどうかなど些細な問題であります。

No title

いまもう歩兵の役割は基本的には戦車の援護ですね

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金城孝祐

Author:金城孝祐
劇団無敵の作・演出家。油絵も描いてる。

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