FC2ブログ

あぶらのふしぎ

最近。どこで読んだか忘れたが、イエローオーカーを多用した下地の上に油分の少ない上層を置くと、チョーキング(粉っぽく乾いて崩壊すること)やクラッキング(割れる)が起こる、という。

絵具のうち油が占める量を含油量と言い、これは顔料によって異なる。シルバーホワイトが十分に湿る(油絵具になる)のに必要な油の量と、同じ容積のイエローオーカーが十分に湿るために必要な量は異なる。
イエローオーカーは含油量が多い。このことが問題の理由となる。

「Fat over lean」といって、上層ほど油が多くなるよう組織するのが油彩技法の鉄則であるが、これに反する弊害でチョーキングも起こるというのは不勉強で知らなかった。これは基本的には、全体的に油が足りない場合に下層に吸われ過ぎて起こるものだが。

下層に油が多すぎる場合、どういった作用でそうなるのかが気になる。というメモ。


ちなみにさらに含油量の多いローシェンナは、パレットから排除すべしとラングレさんが言っている。ローシェンナはどちらかというと代替がきく色味なので、神経質な人はそれでもいいと思われる。
またイエローオーカーの名誉のために絵具そのものについて言うと、これは耐光性・耐久性・汎用性すべてにおいて最高レベルのパフォーマンスを示しており、最優秀の油絵具の一つと言える。しかも安くて無毒である。
言ってみれば、人当たりもよく、気が利いて、優等生だけど、嫉妬されてときどき謂れのない噂を立てられてしまう、そんな子であろうか。まれに白亜ちゃんが地塗りになる時一緒になってあげたりもする。

コメントの投稿

非公開コメント

No title

結局、上層と下層で、二重結合が重合していく速度差に起因するんじゃないー?

No title

速度差で粉っぽくなるのかしらね。剥離とか亀裂だったら分かりやすいのだが。

プロフィール

金城孝祐

Author:金城孝祐
劇団無敵の作・演出家。油絵も描いてる。

最新コメント
カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター