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自決の夢

 腹を斬る夢を見た。

 というのは多分、最近三池崇史監督の「一命」を見たせいかもしれない。食い詰めた浪人が、生き恥を晒すより潔く腹を斬って死のうと思い、どうせなら由緒正しき大名の庭先を貸してほしい、と尋ねる話である。

 で、夢の中ではいろいろあった挙げ句死ぬことになり、前後は忘れたが死ぬ辺りだけ憶えている。
 現実世界で、聞くところによると母方の祖父は若い頃超エリートであり、韓国の陸軍士官学校に行っていた。ゆくゆくは韓国版の科挙みたいなのにも受かるだろうと期待されていたのだが、敵国思想のマルクス主義にはまり、革命家になってしまった。そして特高警察に命を狙われ日本に亡命してきたという。私が生まれた時には大阪のひなびた喫茶店のマスターになっていた。
 で、夢の中で私は、武士でこそないが、軍人の孫として堂々と死んでやろうではないか、と決意する。私の手には脇差が握られており、傍らには太刀があった。振り返ると背後にポエム君が立ってたので、彼に太刀を渡して、「俺が腹に突き立てたら、なるべく早く介錯してくれ」と注文する。

 そのとき夢の中ながらに意識したのは、三島由紀夫自決の際のエピソードだった。三島は割腹の際、腹に刀を突き刺したはいいが、あまりの激痛で横に切り裂くことはできなかった。そして「はやく介錯してくれ!!」と懇願したという。
 それからがまた酷い話だが、介錯人があまり腕がよろしくなかったようで、一撃で奇麗に切り落とせなかったばかりか、息の根を止める事もできなかった。結果、もがき苦しむ三島に何度も何度も刀を振り下ろし、ようやく首を切断する事ができたのだという。
 すこし料理をする人はわかると思うが、かなりのボリュームの肉、しかも骨を含んだものを両断するのは技術が必要となる。やたらに振り下ろしても刃物は切れないのである。日本刀は切っ先三寸と言われている。

 で、夢でいざ切ろうと思って、おもいきり突き立てたつもりが、肉に入っていかないのね。どうやら無意識にためらいが生まれているような気もしたが、このイメージも「一命」のものから来たのかもしれない。
 まあ、ぞっとしない夢であった。


 今日は逆クリスマスイブですよ!


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金城孝祐

Author:金城孝祐
劇団無敵の作・演出家。油絵も描いてる。

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